精巣腫瘍摘出、ブログ2020

精巣腫瘍の疑いあり。診察、『高位精巣摘除』の手術を受け、退院しました。記憶を頼りに、経過をブログにつづっていきます。

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今日の目的は抜糸。もしかしたら、摘出した腫瘍の検査結果もでているかもしれない。病院の待合室に到着すると、抜糸のことより、検査結果がきけるのか、気になってきた。妻から、たびたび「腫瘍はガンじゃないよ。」と励まされている。自分もそう思うようになり、心は軽かった。しかし、いざ病院に来ると「ガンかもしれない」不安が重くもたれかかってくる。

 


しばらくすると、担当の先生が遅れるのでもうしばらくお待ち下さい、と看護師さんがプラカードを掲げて待合室の通路を往復していった。

売店で何か買ってきたら?」妻が言った。「もう少し、待ってみる」「待っているとこないよ、行ってきたら」特におなかも空いてないし、あまり食べる気にならなかったので、妻の提案は断った。それでも妻は「行ってきなよ」と売店に行かせようとしていた。「いいよ、大丈夫だよ」「待ってると来ないよ、行ってきなよ」しつこく妻は売店に行くように促してくる。「行かないと、来ないよ」「??」「トイレでもいいんじゃない?」どうやら自分が席を離れると先生は来るらしい。それでは自分が、まるでタイミングが悪い男のようだ。それは違う、ということを証明するために、とくに行きたくもない売店に行くことになった。パンと飲み物を買って会計を済ませる。レジ袋が有料になっていた。スマホがバイブしている。妻が先生が来たことを告げる。どうやら自分は、「タイミングの悪い男」らしい。